教育機関関係者様

昨今オーディオ機器の進化だけでなく音楽データの編集やインターネットを通じての授受が簡単になっていることもあり、世間には音楽が溢れかえっているよう一見思われがちですが、なかなか『生の楽器』の『生の音』というものは触れる機会がないのが現状だと言われています。


私達は普段オペラ団体やプロのオーケストラ・吹奏楽・合唱団体や音楽事務所に所属して音楽活動をしていますが、それらのお客様はたいていが数少ないクラシックファン、趣味で声楽や演奏をされている方等、元々何らかの形でクラシックに興味があって劇場などに出向いていただく方ばかりです。私達はもっと若い方々に、わざわざ劇場に足を運ばなくても本物の音楽を提供できないかと考えております。


学校の授業の中での音楽教育では、活字で『知識』として伝えることや教材としてのCDやDVDでの『録音したものを再生する』事での音楽鑑賞が限度です。私達の考える『音楽』とはまさに『ライヴ』であり、生徒達の目の前で弦が震え、声帯が震え、空気が震える感覚を是非味わっていただきたいと思っております。また、そうして生で鑑賞した日本の音楽界の第一線で活動している音楽家と共に生徒達も歌い、その空気を享受することで感動が精神活動を活発にさせ、洗練された知性を目覚めさせ、感受性が豊かになることも目的の一つとしています。


文部科学省の定める「学習指導要領」に基づいた『勉強』としての音楽。実際に生の音楽を肌で感じる『体験』としての音楽。この二つの要素をバランスよく織り交ぜ、本当の音楽を感じることの出来る喜びを、そしてフェイス・トゥ・フェイスでお互いの呼吸を感じながらコミュニケーションを取る「音楽」というツールを通して、本当の意味での人と人との『絆』を体感してほしいと願っております。